大坂なおみ選手を使ったカップヌードルの広告について
こんにちは。
カップヌードルの広告について怒ってます。
ついに始まるグランドスラム!どんな応援をすれば大坂なおみ選手の勝利に貢献できるのか色々と考えた結果、大坂さんのことを好きになってもらえたら勝ちだなという結論にたどり着いたので、かわいい情報を置いておきます。大坂選手、頑張れ!#HUNGRYTOWIN pic.twitter.com/scyeO3JiSK
— カップヌードル (@cupnoodle_jp) 2020年8月31日
この広告は、ひどいを通り越してグロテスクですらある気がしています。
このツイートは9月1日のものなので、
大坂選手が8月27日の準決勝を棄権した後のツイートになります。
彼女が、自分が正しいと信じることを主張するべくアクションを起こしている一方で、
スポンサーが出すメッセージが、
「原宿にいきたい。なおみ。」
「好きになってもらえたら勝ち」
「かわいい情報を置いておきます」
というのは、どういうことなのでしょうか。
今、彼女が最も真剣に取り組んでいること、
世界中で誰もが目を逸らしてはいけないことに対して、
広告を作った人間が、見て見ぬふりをして、
適当にお茶を濁していることが良くわかります。
しかも、優勝が決まった後のツイートもこの有様です。
日清食品所属の大坂なおみ選手が、グランドスラムで優勝したのが嬉しかったので、弊社大阪本社内の案内板を勝手に「大坂営業部」に変えておきました。優勝おめでとうございます。#hungrytowin pic.twitter.com/N5iUU9l9Qn
— カップヌードル (@cupnoodle_jp) 2020年9月13日
ツイッターのリプライには、非難するコメントが多く寄せられていますが、
担当者は何が悪いのか、何で怒られているのかすら、分からないのかもしれません。
このような一連の対応は、無知や無関心の為せる業だと思いますが、
はっきり言って彼女のスポンサーに相応しく無いと感じました。
カップヌードルの広告とは対照的に、
Nike Japanの広告は彼女の心情に寄り添った素晴らしいメッセージを発しています。
@naomiosaka #YouCantStopUs pic.twitter.com/k08yvZkELS
— Nike Japan (@nikejapan) 2020年9月12日
また、このようなことは今に始まった訳ではなく、
1年前のNikeのCMの時点で日本メディアのレベルの低さは明らかでした。
海外メディアが彼女のルーツや、選手としての側面について質問しているのに対して、
日本メディアは「カツ丼を食べるのか」という、
本当にどうでもいい、何が聞きたいのかも良く分からない質問をしており、
「日本語で答えて下さい」に至っては、ハラスメントに近いと思います。
(むしろ記者が英語で質問するべきでしょう。)
ただ、このCMでは、海外と日本のいずれの質問も彼女の前では無意味だ、
としている点が、とても面白く、カッコいい訳ですが。
大坂選手に限った話ではありませんが、日本のメディアや広告は、
自分たちの都合の良い様に彼らの一部の側面だけを取り上げ、
誇張する方法で広告に利用してきました。
大坂選手について言えば、若い日本人女性であるという側面だけを取り上げ、
「日本語を無理やり話させる」
「好きな日本食を聞く」
「日本でどこに行きたいのかを聞く」
という文脈で、メディアは彼女を使います。
私から見れば、これらは彼女の魅力的な要素の1つではありますが、
今一番伝えなければいけないことは、そんなことでは無いのは明白です。
彼女のアスリートとしての資質を称え、
彼女が主張していることに寄り添ってこそ、
広告に使う意味が生まれるのでは無いでしょうか。
脈絡の無い文章になってしまったかもしれませんが、
カップヌードルの広告があまりにも的外れだったので、勢いで書いてしまいました。
それでは。