orangeKid's blog

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デジタル庁の在り方について

 

こんにちは。

 

少し前のニュースになりますが、デジタル庁に関する報道がいくつか続きました。

これらの報道について色々思うところがありましたので、

このエントリを書いております。

 

 

 

 

平井デジタル改革相の発言の意図や背景については分からない部分もありますが、

平井大臣の頭の中には旧態依然とした日本のIT業界の仕組みがあるように思います。

 

私の考える日本のIT業界の特徴として、

ゼネコン業界のような、下請けを前提とした開発委託体制があり、

それが日本のIT業界が成長しない理由の一つになっていると思います。

 

例えば、政府案件のアプリ開発・サービス開発においては、

本来であれば、案件を落札した大手ITベンダーがサービスの設計から実装までを

一貫して手掛けるべきですが、

日本では、機能別に分割し、下請け(さらには孫請け)に投げる、

というのが一般的な開発体制だと思います。

 

このような体制だと、開発のマネジメントのコストが高くなることに加え、

機能間での連携や整合性が取りづらいため、

最終的なサービスのクオリティが下がることに繋がります。

 

 

また、これは推論になりますが、

そもそも政府が実現したいサービスの全体像も曖昧であるため、

開発の途中で仕様が二転三転することも少なく無いのではないかと思います。

 

そのため、前述した開発体制の問題と相まって、

「何を」「誰が」「どのように」作るのかが不明確になり、

お金と人は投入したものの、誰にも必要とされないサービスが出来上がる

という結果に繋がってしまうものと考えます。

 

 

デジタル庁発足のタイミングでは、

政府系サービスの全体像をしっかりとイメージして、

必要な人を適切に配置するフラットな開発体制を実現できるのでは、

と期待していたのですが、

今回の平井大臣の一連の発言を見て、まだまだ時間が掛かるなぁと感じてしまいました。

 

「特定の業者を干す」という発言は、

「開発能力を評価して、公平に業者を選定する」という当たり前の視点が欠落

していることを示唆しています。

 

発注する側が偉く、請負側が弱い、というようなイメージで仕事を考えているとしたら、

良いサービスができるわけありません。

 

特に今回は政府が発注する公共サービスの開発なので、

より一層、透明性・公平性に気を配る必要があるケースです。

 

新設されたデジタル庁ですらこの有様ですから、

他の省庁におけるプロジェクトの進め方は推して知るべしでしょう。

 

このようなことを続けている限り、

まだまだ紙をベースとした手続きは残ると思いますし、

みんなが使いたいと思うサービスが提供される日は遠いと思います。

 

オードリー・タンのような人物が登用されるような仕組みを作るためにも、

今後の選挙でもちゃんと投票し、より良い政府を作っていきましょう。

 

それでは。