テスラ社 時価総額でトヨタ超えの衝撃
こんにちは。
EV・自動運転車で有名なテスラについて、
世界中で使われているトヨタと、近年で急激に伸びてきたテスラを、
そのまま比較するのはナンセンスだと思う一方で、
将来への期待値も含めて考えると、興味深い出来事だと思います。
(株価は実績に先行するので、ある意味では正しい評価かもしれません。)
日本での販売台数は公表されていませんが、
Bloombergによると2019年の実績は約1,200台と報道されています。
(2019年に輸入されたEV車が1,378台で、その90%がテスラとのことです。)
2019年に最も売れたトヨタのプリウスが約130万台であることを考えると、
その1%にも満たない台数しか売れていないことを考えると、
日本でのプレゼンスが低いのは仕方ないかもしれません。
しかしながら、プレゼンスが低いことにより、
テスラの先進性がちゃんと理解されていないのではないかと思うことがあります。
テスラ車の機能性については以下の記事がとても参考になりますので、
是非、ご覧頂ければと思います。
上記の記事で触れられているテスラ車の機能・性能を列挙すると以下のようになります。
・手放しによる走行車線の維持、前走車との車間維持
・車線の自動変更
・航続距離 500km(=東京-大阪間)
・駐車場からの自動呼び出し
・物理的な鍵不要(スマホがキーになる)
・将来的な完全自動運転への対応
日本の法律の影響もあり、国内での自動運転の評価はなかなか進んでおりませんが、
テスラは相当な量の自動運転に関するデータを有しており、
テスラのCEOであるマスク氏によると、
世界中の自動運転による走行データの99%はテスラ車とのことです。
販売台数ではトヨタの足元にも及ばないものの、
将来に向けた布石という意味ではテスラにアドバンテージがあることは一目瞭然です。
有名な話ではありますが、iPhoneが発表された当初、
日本のメディアは製品として未成熟、売れない、使わない、という論調で報道しました。
(当時は着メロが無い、ワンセグが見られない等が売れない理由になってました 笑)
個人的には、日本国内ではiPhoneの時と同じように、
テスラについても過小評価しているところがあるような気がしています。
こちらの記事でも同様の指摘がなされています。
テスラについては、量産体制や技術的な側面について、
様々な課題があるのは事実だと思いますが、
米国や欧州で高い販売実績を上げている事実は見過ごしてはならないと思います。
日本の自動車メーカの雄であるトヨタは、高い危機意識を持ってCASEに対して真剣に取り組む姿勢を打ち出していますが、
研究開発の資金規模や新規事業に対する考え方が大きく異なる米国との勝負において、
どこまで渡り合えるのかは微妙なところです。
携帯電話市場を例に挙げると、携帯販売台数において、
2000年代初頭には富士通や三菱、シャープといった日本を代表するメーカが名を連ねていましたが、
今では国内メーカが束になってもiPhoneの販売台数に追いついていない状況です。
20年という年月は、業界地図を塗り替えるのに十分な時間です。
日本の自動車メーカ各社には、テスラに負けない良い車を出して、
切磋琢磨できる環境を作って頂きたいと思います。
それでは。