寄付を通じて考えること
僕は昨年からNPO団体に対する寄付をしているのですが、
そのきっかけとなった本の紹介と、
寄付を通じて考えることについて書きたいと思います。
まず、僕が寄付を始めるきっかけとなった本ですが、
病児保育等の問題に取り組むNPO 「フローレンス」のCEOである、
駒崎弘樹さんの「社会を変えるお金の使い方」を読んで、寄付を始めました。
「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付
- 作者: 駒崎弘樹
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2010/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本の中に、駒崎さんと知人の社長の会話が載っており、
(お金をあんまり持っていないと、余裕がないから寄付をしづらいのではないか、という駒崎さんの問いに対して)
それが普通の人間の考えだ。大部分の、成功から程遠い人間のな。余裕がないから、人には与えない。余裕ができたら、人に与えよう。こういうやつは、実はいつまでたっても与えることなんて、しないんだ。余裕なんて、いつまでたっても生まれない。年収300万のやつは、年収500万になるまで余裕がないと感じるし、年収500万になったら、今度は隣の年収1000万円のやつが羨ましくなって、そうなるまで自分は一人前じゃないと感じる。
と、知人の社長が答えていました。
この部分を読んで、正に僕の心境をそのまま言われている気がして、
このままでは一生寄付をしないな、と思いました。
その本を読んだ勢いそのままに、
すぐに自分が気になっていたいくつかの団体を調べ、
毎月定額の寄付の申し込みをしました。
寄付を始めてみて気づいたことは、お金を有効に使うことの大切さです。
寄付を始めて以来、今自分が使おうとしているお金の使い道は、これで良いのか、
ということを自問するようになり、
もしかしたら目の前の物を我慢することで、寄付に回せるかもしれない、
と考えるようになりました。
自己満足と言えば自己満足なのですが、
寄付をすることで気分良く過ごせるのであれば、
そんなに悪いことではないと思います。
もちろん、せっかく寄付する以上は、
寄付先でのお金の使われ方についても気にするべきです。
様々な団体を比較し、団体関係者のブログや著書を読み、
自分が信用できると思った団体を選ぶ必要があります。
寄付すること自体に意味がありますが、
寄付先を選ぶ過程においても、
世の中の問題や、それを解決しようとしている人について知ることで、
今の世界に対する理解を深めることができます。
なんで自分が一生懸命働いて得たお金を第三者に渡さなきゃいけないんだ、
という感覚も当然湧いてきますが、
自分がその感覚をどのように受け止めるのか、ということにも興味がありました。
結果的には、ブログに書いてしまうくらい充実感がありますし(笑)、
寄付をして良かったと感じています。
寄付は誰かに強制されて始めるものではありませんが、
自分がお金の使い道の中に寄付という選択肢が入っていると、
お金の使い方に対する意識を高めることができますし、
自分の価値観を揺さぶる意味でも、一度、やってみると面白いと思います。
それでは。
こんな募金箱に寄付してはいけない (青春新書インテリジェンス)
- 作者: 筑波君枝
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2013/07/01
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