orangeKid's blog

考えていることを書いていきます/ツイッターもやってます(@orangeKidGreat)

【書籍】カンブリア宮殿 村上龍の質問術

今年最初の読書は村上龍の「カンブリア宮殿 村上龍の質問術」でした。

以下、簡単にレビューしてみます。

 

 

【レビュー】

本書は、村上龍がホストを務めるカンブリア宮殿において、

インタビュー時の質問をどのように考えているか、を解説した本です。

 

本書を上梓したモチベーションは以下のように書かれています。 

小学校から、大学受験、それに社会人になるための、あるいはなってからのさまざまな試験や資格取得に至るまで、重要なのは「回答」であり、「質問」ではない。 

(中略)

だが、現在、さまざまなビジネスシーンで、「質問」の重要性、必要性は増しているように思う。

 

本書は、基本編と実践編に分かれていて、

基本編では質問を生み出すまでのステップを解説しています。

 

1. 時間的なPhase、および参考資料の種類と量

 phase1:

 ゲストが決まった後、その会社や経営者に漠然としたイメージの段階。

 

 phase2:

 スタッフから送られてきた資料を読み込むもの/目を通すだけのものに分類する。

 業界全体の資料よりも、ゲスト経営者の自著やインタビューの方が参考になる。

 

 phase3:

 想定質問を組み入れた台本を見ながら、番組に挿入されるVTRを見る。

 

 phase4:

 本番直前のミーティング 

 

 phase5:

 収録

 

2. 核となる質問の発見

 何よりも大切なのは「好奇心」である。

 しかし、事前にしっかり知識を持っていないと、無意味で幼稚な質問しかできない。

 細かい数字やありきたりな事業予測などは紹介しても「つまらない」場合が多い。

 また、企業ごとの「特性」や「個別性」についても考える必要がある。

 

3. 時系列と空間軸の変化を見る

 インタビュー対象となる企業がどのような歴史を持つのか、

 どのよな転換期があり、その要因が何なのかを時系列で整理する。

 

4. リスペクトとユーモア

 ゲストの緊張を解く為のフレーズを考えておく。

 「睡眠時間はどれくらいですか?」「スポーツはなさいますか?」

 のような定番のものから、少しひねった質問をすることもある。

 

 

続く実践編では、基本編で紹介したステップを基に、

実際の番組でどのようなやりとりを行ったのかを紹介しています。

著名な経営者へのインタビューが掲載されています。

以下はその一部です。

 

 

 

【感想】

基本編はインタビューをする場合に限らず、

レポートを書くときや企業訪問をするときの参考になると思います。

 

インプットの重要性は説明するまでもありませんが、

「質問」という形でアウトプットすることの重要性を認識しました。

 

また、実践編のインタビューについては、内容は面白いのですが、

掲載されているのはごく一部なので、

インタビューの内容を目的に購入するのは止めた方が良いと思います。

 (事前に考えた質問がどのように使われたのかを確認する目的で掲載されていいます)

 

それでは。