Kindle Unlimited スタート!
こんにちは。
アメリカでは先行して始まっていましたが、
8月3日から日本でもサブスクリプション方式の書籍サービス「Kindle Unlimited」
がスタートしました。
長期的に見れば間違いなく普及するサービスだと考えていますが、
直近の状況を見るといくつか課題があるように思います。
直近の課題は以下の2つだと考えています。
1. コンテンツの充実度
Kindleがスタートした時にも同じことが言われていましたが、
現時点でKindle Unlimitedの対象となっている書籍がまだまだ少ないように思います。
以下のサイトに出版社別の内訳がまとめられていますが、
講談社と小学館の書籍は5%未満、集英社に至っては0%という状況です。
やはりこの辺の出版社の書籍の本が読めるようにならないと、
サービスとしての魅力は低いのかな、と思います。
(最低でも30%程度は必要な気がします。)
ただ、この問題は時間が経てば解決されるものだと思いますので、
あまり心配していません。
2. 出版社・著作者への配慮(承認、利益配分等)
1.よりもこちらの方が問題だと思っています。
現在登録されている書籍の一部については著作者に適切な周知がなされていない状態
のようです。
キンドル読み放題、自分の本も何冊か対象になってたんだけど、これ何の許諾もした覚えないんだよなあ。
— 古市憲寿 (@poe1985) 2016年8月2日
契約書のどこかの条文に根拠があるのかも知れないけど、後から問い合わせて引っ込めさせる作家さん多いかもね。その場合、電子版は手元に残るのかな。
また、登録された場合の利益配分についてもまだ不透明感があるように思います。
出版業界のみなさまのために、イケハヤ書房の直近データを共有。Unlimited効果で、昨日の読了ページ数は12,000ほど。販売数も80点超え。さぁ、これがいくらになるかだな……。 pic.twitter.com/ibdbcxshGv
— イケダハヤト (@IHayato) 2016年8月3日
Kindle UnlimitedがスタートしたことによってKindleのランキングにも変化があり、
Kindle Unlimitedに登録している書籍ばかりが上位に入っています。
この傾向が続くとKindle Unlimitedに登録していない書籍の露出が大きく減るため、
「Kindleで販売する=Kindle Unlimitedに登録する」という図式になってしまい、
果たして出版社・著作者に適切な利益が配分されるかどうか、少し心配しています。
本当は出版社主導でこういうサービスを展開できると良いんでしょうけど、
やはりプラットフォームを握っている会社は強いですね。。。
2つの課題を書きましたが、長期的にはこの手のサービスはどんどん普及するので、
AmazonがKindle Unlimitedを始めた影響は大きいと思います。
この先、出版業界がどのように変化するのか、楽しみでもあり、少し怖くもあります。
サービスに登録したら、またエントリを書きますね。
それでは。
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