掛け算の順番に関する議論
自分のツイッターのタイムラインで掛け算の順番に関する議論が盛り上がっていて、
なんでそんなことを議論しているのか不思議に思っていたら、
比較的長い期間に渡って議論されている事柄だったので驚きました。
googleで調べてみても、色々な方が意見を述べているので面白いです。
個人的には、この問題は、
問題文(日本語)と数式の間に互換性を持たせるべきかどうか
ということを議論しているのだと思います。
(以下、全くの個人的な見解なので、あしからず)
この問題については、僕は互換性は無いし、持たせるべきでもない、という立場です。
そもそも数学を学ぶ事の目的は、
ある状況を数字を使って構築し直すことで、早く、正確に理解すること
だと考えています。
その際にどのように数字で構築し直すか、ということについては、
個人に委ねられるべきだし、指導する事柄ではないと思います。
例えば、「1から100までを足し合わせた時の合計は?」という問題を解くときに、
日本語をそのまま数式に置き換えると1+2+....+99+100という式になりますが、
これをそのまま立式して足していくのは、問題文を忠実に置き換えてはいるけれども、
答えを出すまでにかかる時間は長いし、間違える可能性も高い。
この問題は(1+100)×100/2 = 5050と解く方が正しいと考えています。
ガウス | 数学偉人伝 | 数学情報館 | 数学能力検定 TOMAC
上記の数式を出す為には、問題文に忠実に式を作ることよりも、
その問題の本質を理解し、最もふさわしい式を立てることを意識する必要があります。
(そもそも、日本語を忠実に数式に置き換える必要があると考える人は、
1+2+3+4+...というのを全部書かないとバツにするんでしょうか。。。)
日本語の文章を数式に置き換える時の順番を指定することは、
教える側が説明しやすかったり、
先生の言う事を聞けるのかどうかをチェックする以上の意味は無く、
数学の本質とは全く関係の無い話だと思います。
学校は先生の言う事を聞く場所だから、先生が教えている通りにしなければ不正解
という考え方もあるのかもしれませんが、
それはかなり過激で、間違いを含んだ考え方だと考えていて、
もしこの考え方がマジョリティだとすれば、大きな問題だと思います。
タコが3匹いたときに足の数の合計は何本?という問題に対して、
1匹あたり8本で3匹いるから、8×3と立式させたいのかもしれませんが、
8の段が苦手だから3×8、と立式した子供がいても僕は間違いにはしたくないです。
そもそもタコの足が8本という前提も正しくないですし。
イカとタコの足の本数とか体のつくりとかについて勘違いしまくってた - うむらうす
掛け算に順序を持たせることが数学的に正しい、
ということがもしあれば、その根拠を是非議論したいですね。
それでは。