6名のキーパーソンから見る都知事選
こんにちは。
小池さんの圧勝で都知事選が終わりましたね。
NHKの中継開始直後に当確が出ていて笑いました。
色々なところで報道されていますが、結果は以下の通り。
※1投票率 59.73% ※2 数字は丸めてます
・小池氏 290万票
・増田氏 180万票
・鳥越氏 135万票
・上杉氏 18万票
ここからは候補者別に私の雑感を書いていきます。
1. 小池百合子氏
今回の選挙に関して言えば、出馬のタイミングがかなり大きかったと思います。
自民党が党内の調整でグダグダしているのを見限って、
後出しが有利と言われる選挙において、いち早く出馬を表明しました。
この出馬表明によって、
「後追いで自民党が公認すれば集票基盤が手に入る」
「自民党が公認しなければ、古い自民党との対決姿勢をアピールできる」
という、どちらに転んでも美味しい状況を作ることができました。
もし、この計算が狂うとすれば、
「自民党が自分よりも魅力的な候補者を擁立すること」だったのですが、
そんな候補者はいないことをまで計算しての出馬表明だったと思います。
都知事選の争点は「高齢者支援」「待機児童問題」「政治とカネの問題」等、
おおよそ決まったテーマしかなかったので、テーマでの差別化が難しい中、
(古い自民党も込みで)都政を変えるイメージを打ち出せたのはうまかったです。
小池氏にとっては盤石の選挙戦だったのではないでしょうか。
また、間接的ではありますが、イギリスのメイ首相やアメリカのヒラリー候補等、
女性のリーダーが歓迎される土壌があったことも大きかったと思います。
2. 石原伸晃氏(自民党も含む)
増田氏の話をする前に石原氏及び自民党について少し。
今回の選挙は全く有権者の動きを読むことができませんでしたね。
特に失態だと思ったのは以下の2つ。
・選挙前に身内向けに「小池氏を支援したら処分」というビラを撒く
親族を含んだ罰則を用意するとは時代錯誤も甚だしいですね。
有権者(特に都市部)がこういうことをを嫌っているって分からないんですかね。
・小池氏の当選が決まった直後から小池の処分を検討
小池氏が圧勝したことから民意が小池氏にあるのは明らかです。
選挙前はゴタゴタしたものの、当選が決まったタイミングで懐の深さを見せておけば、
自民党への印象はかなり違ったのではないでしょうか。
この辺の読みを外してしまったことから、
逆に石原氏の処分が検討されている気がしてなりません。
3. 安倍晋三氏
もう一つおまけで増田氏の前に書きます。
自民党と分けるのはどうかという声もあるかと思いますが、
今回の選挙の安倍首相の立ち位置はうまかったと思います。
色々なところで報道されている通り、
今回の選挙戦では安倍首相は一貫して増田氏と距離を置きました。
おそらく小池氏が圧勝することを事前に察知していたのだと思います。
(もちろん党の代表としてそのことに言及はしませんが)
そのため、石原伸晃氏が小池氏の処分も含めて息巻いている一方で、
小池氏の処分についても是とも非とも言わない姿勢を示していました。
また、選挙が終わった直後のタイミングでは「都民と力を合わせる」と発言する等、
間接的に小池氏を支持する方針を表明しました。
選挙に負けたのだから、いっそ小池氏に恩を売るという考え方はしたたかだと思います。
トップがこんな感じなのに、ごちゃごちゃ騒いでる石原氏は大丈夫でしょうか。。。
4. 増田寛也氏
やっと増田氏の番です。
といっても、この順番が表している通り、
今回の選挙に関しては毒にも薬にもならなかった印象です。
悪い候補ではなかったと思うのですが、小池氏のイメージを上回ることができず、
いかにも「党内調整の結果出てきた人です」というイメージがあったように思います。
舛添氏の批判に関して、
岩手知事時代の行動がブーメランになったのは痛かったですね。
ざっくり言ってしまえば、負けるべくして負けましたが、
責任の半分は自民党執行部にあると思います。
5. 鳥越俊太郎氏
上記の増田氏よりも目立っていたのが鳥越氏で、
都知事選のスパイスという意味では存在感がありました。
いかんせん、全てが悪い意味で目立ってしまい、
鳥越氏を担ぎ出した野党のイメージも悪化するという、
一家総崩れの結果となってしまいました。
都政と国政の論点の違いを理解していない等、
終始的外れな選挙戦を展開してしまいました。
鳥越氏の敗因については、以下のサイトが参考になります。
6. 岡田克也氏(野党4党も含む)
石原氏と並んで、今回の選挙で評判を大きく落とした一人です。
候補者の擁立で混迷した結果、鳥越氏を立てるという失敗のみならず、
選挙期間中に退任を表明する形で民進党内に混乱をもたらしました。
この一件で党内外からの信用を失ってしまったと思うので、
この後の身の振り方が気になるところです。
(番外編)おおさか維新の会
今回の選挙で一番うまく動いた政党はおおさか維新の会だと思っています。
参院選の勢いそのままに、
今回の選挙を通じて小池氏、安倍氏の両者と良い関係を築けそうです。
小池氏との関係は以下の通り。
安倍首相との関係は以下の通り。
日本の政治をより良いものにするという意味でも、
おおさか維新の会が第三極として存在感を発揮するのは良いことだと考えています。
これからの取り組みに期待したいです。
総括
今回の都知事選は多くの都民にとってとても良い結果になったと思います。
また、猪瀬直樹氏も言及しているように、
ネットが政治を動かしたという意味でも意義深いものだったと思います。
相変わらず池上特番も面白かったですし、今回の選挙はとても面白かったです。
久しぶりにこんなに長いエントリを書いてちょっと疲れました(笑)
それでは。
Kindle Oasisが欲しい
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スペックは以下のページで見ることができますが、
個人的には軽さが際立っているように思います。
今使っているPaperwhite 3Gモデルが約220gであるのに対して、
Oasis 3Gモデルは133g!
同じく、今使っているiPhone 6sは143gなので、iPhoneよりも軽い!
ちなみにiPhone6sとサイズを比較すると以下のようになります。
Oasis:143mm x 122mm x 3.4-8.5mm
iPhone6s:138.3mm x 67.1mm x 7.1mm
ざっくり言うと、Oasisは横方向にiPhoneの約2倍なのですが、
それでいて重量が軽いとなると、体感での違いは大きいと思います。
唯一難点があるとすれば、
wi-fiモデルが35,980円、wi-fi + 3Gモデルが41,190円となっていて、
若干値段が高いことですかね。
まあ、毎日使うものですし、
Paperwhite 3Gモデル(約2万円)が非常に満足度の高い製品だったので、
このくらいの価格設定は妥当かもしれません。
一度、触ってみて、判断したいと思います。
以下、Kindle Oasis関連の記事をまとめておきます。
それでは。
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【書籍】4/4〜10の読書まとめ
こんにちは。
先週読んだ本について、備忘録的にまとめておきます。
皆様の本選びの参考にしてもらえると嬉しいです!
主観的な指標ですがオススメ度として★をつけてみました。
★★★★★ 絶対に読むべき
★★★★ 面白い
★★★ 可も無く不可も無く
★★ あまり面白く無い(立ち読み程度で良い)
★ つまらない(手に取る必要なし)
あくまで主観的な判断なので、怒らないで下さい(笑)
オススメ度:★★★★
最近の風潮である「物を持たない」ということについて、
ファッション業界の事例などを取り上げて分析した本です。
自分の生活を考えてみても、「物を買う」という行為よりも、
旅行や食事といった「経験」にお金を払っている比率が高まっている気がします。
もちろん「経験」にお金を払うことも、広義には「物を買う」ことではありますが、
今までの資本主義社会が前提としていた「大量生産・大量消費」といった文脈からは離れていっていると思います。
この本によると、こういった傾向は日本だけでは無く、世界的に見られるとのことなので、今後の社会の在り方を考える上で参考になると思います。
オススメ度:★★★
日本の子育て環境や少子高齢化について分析・提案している本です。
個人的には、日本人が「母親」という存在に対して過剰な期待を寄せており、
それがプレッシャーとなって息苦しさを生んでいる気がします。
母親の在り方に対する多様性を認めていかないと子育てをしやすい社会にはならないと思いますが、頑なに母親の理想を押し付ける人が結構多い気がするので前途多難ですね。。。
オススメ度:★★★★★
野球選手やバドミントン選手の違法賭博が問題になっていることもあり、
賭博についてしっかり考えてみたいと思っていたところ、この本に出会いました。
日本の歴史における賭博の位置付けや、世界各国での事例を取り上げており、
非常に読み応えのある一冊でした。
この本を読むと、賭博の本質は人間らしさと密接に関わっており、
古くはローマ帝国から現代のカジノまで形を変えて脈々と受け継がれていることが良く分かります。
(本文中に出てくる「動物は賭け事ができない」という記述に納得)
全部で3巻ありますが、まずは1巻を読んでみると良いと思います。
オススメ度:★★★
シャープ社内のお家騒動をまとめた本です。
定量的なデータに基づいた分析というよりは、ドロドロの人間関係を描いた昼ドラ的な内容なので、個人的にはそこまで面白くありませんでした。
読めば分かることですが、シャープ役員はあまりにも視点が内向きであり、
グローバルな視点や会社の未来といったマクロな考え方が出来ていなかったことが一番の問題であるように思います。
シャープと日本が重なって見える部分が多い気がするという点で他人事では無い気がしますが。。。
オススメ度:★
本を読まない人が多いというデータを紹介しつつ、
本を読んだ方が良いとオススメする本です。
が、そもそもこの本を読んでいる時点で本を読む習慣がある人だと思いますし、そういう人にとっては何を今更という感じの内容が多いです。
「本を読んだ方が良い」ということを「本を使って伝える」というのは、
意味が無い気がします。。。
この本の最後にあるオススメ本のまとめは参考になると思います(笑)
オススメ度:★★★
「3年後に隕石が地球に衝突する」という世界で、
そこに生きる人々の過ごし方をオムニバス形式で描いた作品です。
突拍子も無い設定ではありますが、そこで生きる人々の生活はリアリティを感じさせます。個人的にはボクサーの章が良かったです。
カンブリア宮殿 村上龍×経済人3―そして「消費者」だけが残った (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 村上龍,テレビ東京報道局
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オススメ度:★★★
村上龍と経済人の対談形式の本。
経済人はバラエティーに富んでおり、サービス業、アパレル、エネルギーと多岐に渡ります。
内容は面白いのですが、口語調で書かれた文章を読むのが苦手なので、
Podcast等で配信されるとありがたいなと思いました。
とりあえず、先週はこんな感じでした。
今週読んだ本についてまた書きますね。
それでは。
P.S.
ブログの書き方を変えて行こうと思っています。
まとまったトピックで書こうとすると、どうしても構えてしまい、
書くのに時間が掛かってしまったり、億劫になってしまうので、
もっと気軽に、駄文も気にせず書いていこうと思いました。
(今までのエントリも駄文じゃないかと言われると耳が痛いですが)
【書籍】 成功する人たちの起業術 はじめの一歩を踏み出そう
年末年始を使ってまとめて本を読んだので、ちょっとずつ書いていきます。
まずは1冊目です。
- 作者: マイケル・E.ガーバー,Michael E. Gerber,原田喜浩
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2003/05/01
- メディア: 単行本
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既に何度も読み返している本ですが、今回再読しました。
この本で最も勉強になったことは、起業家が有する以下の3つの人格に関する記述です。
① 起業家:変化を好む理想主義者
→ 将来のビジョンを持ち、周囲の人たちを巻き込みながら、
変化を引き起こそうとする人物
② マネージャー:管理が得意な現実主義者
→ 管理が得意な実務家。
起業家が変化を好むのに対し、マネージャーは変化を嫌う。
起業家はチャンスを探す一方で、マネージャーは問題点を探そうとする。
③ 職人:手に職を持った個人主義者
→ 自分で手を動かすことが大好きな人間。
信条は「きちんとやりたければ、人に任せず自分でやりなさい」
この3つの人格のバランスを取ることによって、
事業を発展させることが可能になります。
(もちろんそのバランスは事業のフェーズによって異なりますが)
また、以下のようなアドバイスも勉強になります。
・事業は小さく始めること
・事業の試作モデルを作ること
・顧客の意見から学ぶこと
・ハードシステム(電話機、PC等)/ソフトシステム(業務マニュアル等)
/情報システム(会計、在庫管理等)を整えること
既に起業している人からすると当然だと思われる内容が多いとは思いますが、
これから起業しようとしている人にとっては良いシミュレーションになります。
読んだことの無い人は是非読んでみてください。
それでは。
明けましておめでとうございます!
明けましておめでとうございます。
今年も何卒宜しくお願いします:)
とりあえず新年の挨拶です(笑)
昨年は結局ブログを書き続けることができなかったので、
今年こそは継続的にアップし続けたいと思います!
それでは。
久々のエントリです
ご無沙汰しております。
時間的にも精神的にもブログを書く余裕が無く、
前回のエントリから4ヶ月も間が空いてしまいました。
過去のエントリの間隔を見ていると、
2ヶ月くらいで力尽きて休載(笑)してしまうようなので、
今回は3ヶ月以上、継続的に書くことを目標にしたいと思います。
最近読んだ本は以下のような本を読んでました。
大前研一ビジネスジャーナル No.4 「迫り来る危機をいかに乗り越えるか」 (大前研一books(NextPublishing))
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- 作者: ジェフリーサックス,Jeffrey D. Sachs,鈴木主税,野中邦子
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中でも敗者のゲームは面白かったです。
既に投資をしている人も、これから投資をしようと思っている人も
勉強になると思いますので、オススメです。
あと、少し前のニュースになりますが、
任天堂の岩田さんがお亡くなりになったのは、凄く驚きました。
病気を抱えていらっしゃったことは知っていましたが、
元気に仕事はこなされていた様子だったので、
ニュースを知った時は信じられませんでした。
ニュースの後に任天堂関連の本やコラムを読み漁っていますが、
改めて岩田さんの功績の大きさを思い知らされています。
特にWiiによってゲーム機のスペック競争から抜け出し、
テレビゲームが持っている本質的な楽しさをユーザに思い出させたことは、
高く評価されるべきだと思います。(既に評価はされていますが)
こんなに落ち込んだのはスティーブ・ジョブズが他界した時以来で、
本当に希有な方を失ってしまったと感じました。
これからの任天堂は大変だと思いますが、応援して行きたいと思います。
まとまりの無いエントリですが、今日はこの辺で。
それでは。